山星NPC(サーヴァント編)

【元ネタ】スカンディナヴィア伝承
【CLASS】ライダー【真名】アルビダ
【異名・別名・表記揺れ】最初の女海賊
【性別】女性【身長・体重】169cm・53kg
【肌色】白【髪色】亜麻色【瞳色】青
【外見・容姿】何処からどう見ても王族のような美麗な容姿だが海賊服を着た女性
【地域】スカンディナヴィア【年代】5世紀頃
【属性】混沌・悪【天地人属性】人
【ステータス】筋力:C 耐久:D+ 敏捷:B 魔力:B+ 幸運:C+ 宝具:B+
【クラス別スキル】
騎乗:C+
海に関係する生き物であれば+補正がつく。
対魔力:C
神秘に近しいものだからか、他の海賊とかよりは対魔力が高め。
【固有スキル】
嵐の航海者:A
船と認識されるものを駆る才能。 集団のリーダーとしての能力も必要となるため、軍略、カリスマの効果も兼ね備えた特殊スキル。
海賊王女は高らかに!:A
人類史初とされる女海賊であり、王女から海賊になった身でありながらスカンディナヴィアにて悪名を轟かせた彼女の在り方を現すスキル。
発動中はCランク相当の魅了効果を己から振りまくと同時に、自分のステータスの何処か一つに+を付与する。
海の艶女は揺蕩って:A
美しく、気丈でありながらも海賊らしく欲望に忠実であった彼女。その正体は海に存在した「女の怪」に近しい存在であった……ということから獲得したスキル。
海の生物に対してDランク程度のカリスマを発揮する他、水と風に関係した魔術を常時行使可能状態にし、本格的に発動すれば武器である剣と弓を神秘を帯びた一種の礼装のように変化させる。
それは、内に秘めた獣の在り方のよう────
【宝具】
『夢想王女の強欲愛歌(ワンダー・セイル!メイデンウォーズ!)』
ランク:B+ 種別:対軍宝具 レンジ:10〜50 最大捕捉:280人
海賊アルビルダとして積み上げてきた海を統べ、荒らしてきた一生涯と、海賊となっても美しく咲き続けた王女としてのカリスマによって成立する艦隊出撃宝具。
生前率いていた船団を召喚し、攻撃を行う。船員の中で、男性であったものは何の変哲もない男性達だが、女性員達は彼女の「海で暴れる女たち」というイメージとアルビルダの持つ魔性の血により姿形が海に生息する女性の魔物のような姿になっている。
【Weapon】
カトラス&弓矢
「海の艶女は揺蕩って」を行使することで海の波と風の波紋を象って、牙や爪のような造形も施された武器になる。
【解説】
歴史上最初の女海賊とされる大海賊の一人。実在を疑われてはいるがスカンディナヴィアでは彼女を信じる人は未だに多いのだという。
元は5世紀辺りのスカンディナヴィアの王女であり、デンマークの皇太子アルフとの結婚を待つ身であったが、その人生に耐え切れず、女友達を引き連れて脱走、海へと出た後に船長を失ったばかりの海賊船へと出会う。
そこで彼女達はその海賊船を何度も何度も追いかけ続け驚異のカリスマと力で海賊船の船長としての地位に上り詰め、海賊とそて大成功を収める。
スカンディナヴィアにて悪名を広く轟かせた彼女に対し、デンマークの王は自らの息子であるアルフ皇太子を海賊征伐の指揮官として送り出す。アルフ皇太子達は、海賊達と勇敢に戦い、一騎討ちを船長であるアルビルダに申し出る。
そして、一騎討ちの末に命を取らなかったアルフ皇太子にアルビルダが己の婚約者と悟り、その事実を伝えると共にアルビルダは皇太子の妻になることを宣言した。
────彼女の正体は、海から流れ着いた人ではない何か。赤子でありながらも有り有りと将来素晴らしい美貌であることを感じられた王によって魔術でその事実を隠蔽し、育て上げられた。愛情を捧げると同時に将来、優秀な外交の道具とするために。
……だったのだが、人でない彼女は己の性とも呼べるアウトロー的衝動や人を蹂躙する性を抱えてそれを堪えるのが嫌になった。なので逃げ出した。
その衝動のまま海賊として暴れ回っていた彼女だが、王女としての教養もあったので最終的に意外と乙女成分を抱えてしまった……ということ。
【人物像】
高貴で美麗な雰囲気と荒々しい獣の如き気配を兼ね備える女海賊。礼儀正しく相手に接するが、彼女の在り方は「海賊」そのものなため、立ち振る舞いは根っからのアウトロー。
財宝も酒も好きだが、一番好きなのは良い男。生前は配下の中でも自分が好いた奴は何人も侍らせて酌をさせていたりした。
そんな彼女は王女として育てられてきた為か幾分か乙女要素が存在し、乙女的恋愛回路を携えている。
彼氏になってくれる人の条件は「とびっきり強くてイケメンで、誇り高くて、敵にも幾分の慈悲を持つ完璧王子様」。なお、これだけでは足りず「私との殺し合いで私を追い詰めた人」という条件も+される。因みにアルフ皇太子は怪物たる彼女をある意味「調伏した」ということもあって妻になった後は普通に王女のまま衝動も出てこなかった。
……だけなら良かったのだけれど、英霊になってからは所謂「BL」「薔薇」に目覚めた。ジャンルは雑食で基本地雷なし。リバもオメガも女の横入りも全然オーケー。一種のスパイスとして味わえる口。
逆に彼女が最も嫌う行為は「解釈違い」や「地雷」による不和を辺りに撒き散らすネット上とかの奴ら。己の心の中や、小さいコミュニティで誰かと一対一で繰り広げる論争ならまだしも大きなコミュニティなどで大声で争いあう奴は本当に無理。その作品や会社に凸かける奴とか以ての外。
「地雷、解釈違いを抱くのは自由。その上で一つの完成された作品に迷惑をかける在り方が度し難い」というのが理由らしい。
特技:自撮り 好きなもの:BL作品
嫌いなもの:場を弁えずに作品を荒らす奴等
天敵:織田サー 願い:受肉
【一人称】私(わたくし)【二人称】貴方/貴女、貴様【三人称】あの方
【セリフ例】
「サーヴァント、アルビルダ……今世だと、アルビダの方が馴染み深いのかしら?まあ、どちらでも良いわ。宜しく御願い致しますわ、マスター?」
「戦わねば財は築けません。さあ、略奪に出かけると致しましょう!」
「主従……ええ!貴方が私の主人よ?殿方に隷属する経験は、アルフ以来です。他は全員跪かせてきましたし……
「まあ……!テメロッソ・エル・ドラゴ、フランシス・ドレイクが女性だったなんて!話を聞いてみたいわね。凄く!」
「黒髭……エドワード・ティーチ……海賊らしくあるならまだしも、あのオタクムーブはちょっと……え、待って?紳士的な愛は男の娘も対象なの?
むさ苦しい海賊のおじさん×男の娘な理性蒸発騎士……ふむ、一考する価値はあるわね」
「あら、バーソロミュー殿。私、あなたの在り方は好きよ。海賊であっても礼節忘れること勿れ。ええ、同意見。
……ところで、マスターの種火供給で『下腹部に熱が溜まる』、『クセになりそう』って言ったのよね?そこの所、詳しく話して貰える?ええ、そこの所詳しく!」
「アン・ボニーにメアリー・リード……ええ、その二人で奪い、戦い抜いた在り方は素晴らしいわ。……でも、私だって負けてないわ?最初から最後まで付いてきてくれた彼女達は、等しく私の親友よ!」
「バルバロッサ……私は貴様が嫌いだ。地雷で何も関係ない他所様に迷惑をかける辺りが嫌いだ。ふっかけられたならまだしも耳に入っただけで撃つとか、頭沸いてるのかしら?」
「金銀財宝、酒、名声……色々あるけれど、私は良い男が好きよ。アルフ並のカッコよくて強くて優しい王子様、いないかしらね……是非殺し合いたいのだけど」
「殿方同士の愛は、とっても素晴らしいものだと思うの!男らしさと男らしさの中に確かに存在する愛欲っていうものは、その輪には入れない私を何処までも昂らせるもの!」
「解釈違い、地雷、私にそのようなものはありませんし、否定する気もありません。……けれど、それで作品に迷惑をかける愚か者は許せないわね。注意ぐらいはするかしら」
「受肉して、それからコミケとか行ってみて……ええ、色々したいことがあるの!だから、聖杯を使うならそれかしらね?」
「さあ、略奪の時間よ!喰らって殺して暴れ回りなさい!『夢想王女の強欲愛歌』!……砲撃用意、撃(て)ぇぇぇぇぇ!!」
「あら、ごめんあそばせ?兎にも角にも、この戦利品は戴いていきます。……私はアルビダ。もし再戦を望むのであれば、名ぐらいは覚えておきなさい」

【CLASS】アサシン【真名】カリュブディス
【性別】女性【身長・体重】152・44
【出典】ギリシャ神話【属性】中立・中庸
【ステータス】筋力C+ 耐久C 敏捷D 魔力C 幸運C 宝具A+
【クラス別スキル】
気配遮断C++
そこまで高い気配遮断を有してはいないが、海辺で潜っている際中には+の補正が効く。……彼女は海であり、渦潮なのだから。
【固有スキル】
神性E-
大地母神ガイアと海神ポセイドンの娘である……とされる彼女はギリシャにおいて海神ポセイドンの従属神となった土着の純粋な神霊であったが、魔物へと零落したことにより最低値もいいところまで下がっている。
貪欲と拒食A
彼女の内に宿る食いども食いども尽きぬ食欲。どれだけ食べてもどれだけ食べても食べ足りない。モット、モットモット──
それと同時に、もう食べたくない。苦しくて苦しくて、辛い。だから吐き出してしまう。
尽きぬ貪欲と魔物へと転じた証左として、彼女に触れるだけでも、攻撃を防ぐだけでも魔力が吸収される。それと同時に、その魔力はストックされるが数秒の内に使い切らなければ魔力結晶として吐き出される。
これは、魔力だけではなく毒などの特定の物質を摂取した場合も適応される。
魔力防御(雷)B
彼女が怪物と化した原因は、ゼウスが天罰として下した雷に当たってのことである。……この雷には、「汝、魔であれかし」という呪いが込められており、彼女の身は未だこの雷を帯びている。
魔力を使うことにより発生させた雷が、彼女の周囲を包む。総てを焼く大神の雷霆には程遠いが、それでも目の前の簡単な攻撃を焼く程には威力がある。

【宝具】
『魔女大欲・怨嗟大海(スキュラ・プリズン)』
ランク:A+ 種別:対軍宝具 レンジ:1〜99 最大捕捉:1000人
生前、数多の船乗りや兵士達を食い荒らし、英雄達を恐怖させた自分のホーム(海域)を己が心象風景によって再現する固有結界。それと同時に、彼女の身は生前の「完全なる魔物」に変転し、渦潮の化身たる猛威を奮う。
彼女自身は再現した海域の海へと「同化」し、その身を渦潮と成す。この状態の彼女は海であり、カリュブディスであるために気配そのものが海と同化している。そして、海から発せられる複数の巨大な渦潮に引き込まれたが最後、魔力結晶に変換される。
また、心象風景に存在する「スキュラ(力は本来のスキュラよりも劣る)」と共に攻撃をする事も可能。
彼女自身が固有結界の海と一体化しているため、倒すのであれば「海ごと」消し飛ばすしかない。もしくは、相手マスターの魔力切れが訪れるまで地獄と化した海で生き抜くかのどちらか。
かの錬鉄の英雄のように固有結界から生み出した物を扱う要領で、掌サイズから頭サイズの渦潮を発生させ、通常攻撃に転用することも可能。

『封鎖獄海・豊穣生命(グラトニー・グレース)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1〜20 最大捕捉:20人
彼女が魔物と化した際に、親である地母神ガイアと海神ポセイドンから受け継いだ神格が歪み、落ちきった際の残滓が彼女の魔物としての在り方と融合して生じた宝具。
真名解放をすると彼女の身から数多の水が溢れ出し、螺旋を描きながら一つの巨大な渦潮を形作る。
それをそのまま威力を分散させて広域解放させるもよし、ただ一人に向かって威力を集中させてぶつけるもよし。
当たった対象がその威力に耐えられなかった場合、魂や血から毛の一片に至るまでが魔力として変換され、彼女の元へと還元される。その魔力を以ってして海の獣を呼び出す。吸収した魔力によって海の獣の強さや数は変わるが、魔術師20人分である程度ならサーヴァント相手に時間を稼げる獣を1体創造出来る。
【Weapon】
無銘 戦鎚
ハンマー。武器として普通に扱えるぐらいには頑強。
『渦潮』第一宝具から産出できる

【解説】
大地母神ガイアと海神ポセイドンの娘、と後世には伝えられたがその正体はセファールに蹂躙された地球に存在した今は亡き大地母神と海神の神核の一部にセファールの「捕食せよ」という欲求の断片が混ざりあったもの。
彼女はその後、ポセイドンに「ガイアとポセイドンの娘」として従属したものの在り方としては純粋無垢たる女神であり……途轍もなく大食らいな「世界を喰らう女神」でもあった。
地母神たる母と、生命の根源たる海の神である父から生まれた彼女は、生まれる前迄は満たされていた。なぜなら彼女はその二柱そのものだったのだから。
温かい生命に包まれて、鮮やかな生命に包まれて、満たされていた。幸福だった。だが、生まれた際に感じたのは深い虚無感。
今まであったものが、無い。自分を満たしていた愛(生命)が、無い。とても寒くて、とても満たされない。そんな中に頭に響く「捕食せよ」という声。
───だから、喰らうしかなかった。
満たされない満たされない。私の胃袋(宝箱)はまだまだ空っぽ。私の周りは愛がない。
もっと、もっともっともっと下さい。お腹が空いて(孤独が苦しくて)仕方がないんです───!

そんな彼女の喰らいぶりは目も当てられず。辺り全てを刈り取って、それでもまだまだ尽きなくて。……ゼウスは、彼女を処断することに決めた。
地母神と海神の娘たる彼女に秘められたポテンシャルは高い。このまま神性が開花していけば、到底有り得ないとは思うが万が一、億が一にもまさしく「世界を喰らう女神」になるやも知れぬ、と。そして撃ち出された神の呪いたる雷は、カリュブディスを貫き、魔物と化した。渦潮という事象の擬獣化であり、海と同化した深海の魔物「カリュブディス」に。
……といっても、肝心の食欲が尽きる訳でもなく。さりとて、神のスケールから零落した身では以前程の空腹もなく。彼女は魔物と化した怒りと空腹のままに、以前程ではないにせよ、神秘絶えるまで暴食を続けたのであった。

容貌はふわふわとした服に身を包んだロリ娘。ロリ娘でありながらお胸が大きい。母が大地母神だからだろうか?かと思えば年相応のぺたんになることもある。本人曰く「無意識に自分の身体も食べてるのかもしれませんねぇ」とのこと
間延びした話し方でこちらに向けて話しかけてくる超絶ゆるふわガール。物腰は柔らかく、それでいて無邪気。マスターへの態度は従順であり「たった一つの禁忌」を侵さない限りは納得できないことも胸の内に収める。
そのたった一つの禁忌とは「食べることを制限する」こと。この「食べる」とは、魔力でも、肉でも、無機物でもいい。兎に角、何かを食べることを制限させてはいけない。
……といっても、普段の彼女はサーヴァントの領分を弁えているため、無差別に人や物を貪り食うなどはせず、マスターの魔力で空腹が満たされるならその供給される魔力で、それでも足りないのならマスターに要望を出して出てきた物を食べる。
もし、制限してしまったのならば。……そこには、骨すら残さず喰われた哀れな人だったもの(魔力結晶)が残されているだろう。
スキュラは親友。私よりも酷い悲劇の末に起きた大暴れなので私はまだしも彼女自身は何処かで報われても罰は当たらないんじゃないかと思い続けている。だからこそキルケーは嫌い。その宝具とキュケオーン寄越して消えろ。

ボイス集
「アサシンのぉ、カリュブディスですぅ。……よろしくおねがいしますねぇ、ますたぁ♡」
「好きなことはぁ、もっちろん食べることですよぉ?……以前よりはぁ、自重してるんですけどねぇ」
「もうっ、あんまりじろじろ見ないでくださいよぉ、何処見てるかなんて知りませんけどぉ。……マスターみたいな可愛い子は、私も食べたくなるのでぇ」
「スキュラは親友ですぅ。こんな私とも仲良くしてくれる人なんて、中々いないですからぁ」
「我が身荒れ狂う大海にして全てを貪食せし渦潮なりて。この身、今一度口となし、全てを我が友と共に食い荒らさん事を。
『魔女大欲・怨嗟大海』───はぁ、美味しかった」

【クラス】ランサー【真名】静御前
【性別】男性【身長・体重】156・48
【属性】中立・中庸
【ステータス】筋力C 耐久D 敏捷B 魔力A 幸運D 宝具C+
【クラス別スキル】
対魔力C
自らの身に宿る八百万の神の加護によって、平均クラスの対魔力を所持している。
陣地作成A
宝具の効果により所持。桜の花弁が舞い散り、神威を降ろすに相応しい場所を作り上げる。
【ユニークスキル】
神道B
神の神威をその場に降ろす魔術。複数の祝詞の詠唱や然るべき場所の製作など複数の手順を元に発動することが可能だがランサークラスでの召喚故か効果が補助的効果のみに抑えられている
舞踊A
彼の舞は天上の調べ。神秘薄れた世でありながら、神の力を限定的に借り受けることが出来た程に、彼は神との交信方法として白拍子を磨いていた。
お稲荷様の加護A
源義経が静御前に与えた初音の鼓には狐の御霊と源九郎狐の加護が宿っている……というのは有名な話だが、実際は静御前自身も狐であったというだけの話。
祖に狐神を持ち、本人も化け狐の先祖帰りである彼は狐の異能を行使できる。
【武器】
静型の薙刀
彼が語源になったとされる静型の薙刀。彼自身、堀川の夜襲では薙刀片手に男衆に引けもとらないほど勇猛に闘ったという。
【宝具】
『桜よ、夢の如く届かんと(あいよ、えいえんなるほうまつであれ)』
ランク:B〜A 種別:対闘争宝具 レンジ:0〜90 最大捕捉:100人
静御前の今際の際、静御前が杖をついた所からは美しいまでの桜が咲き乱れたという「静か桜」の逸話から成る宝具。
杖を支えとして展開した際に、美しく広がる桜の大樹から放たれる神気は味方の傷、呪い、精神異常を柔らかく包み癒す。
……この宝具は全力解放をすることで更に能力を解放する。
静御前の死と引き換えに、桜は今迄以上に、最も美しく大きく咲き誇り、その神気は静御前が「守り抜きたいもの」を力の限り守り、癒し、自分の手に負えないのであればその対象を何処か安全なところへと転移させる宝具。
……これは、神々の彼に与えた加護と彼の決意。
───あの時は、守り切れなかった尊いものを。あの時の、楽しかったが刹那であった泡沫のような夢(記憶)を。今度こそ、老いた桜が次代に継ぐように───

────輝かしい未来へと。
【解説】
源義経の愛妾。白拍子によって天気を変えたとされる程の舞の腕を持ち、後白河法皇から日本一と称された。
堀川の夜襲では自ら薙刀を携えて立ち向かう、捕縛後、頼朝に舞を披露せよと命じられた際には義経を恋い慕う舞を披露したという逸話も存在し、かの巴御前や北条政子よりは気迫は薄けれども、確かな女傑の一人。

────その真実は、動乱の時代にて狐の血を色濃く写し出しながら生まれた一人の男性。そう、男性である。
彼の家系は、代々女性が神に舞を捧げる特殊な家系であった。……その中で、彼は神に仕える者としては最大限のアドバンテージを誇るであろう「狐神の先祖帰り」と「一族随一の霊力」、「天女の如き美しさ」を男ながらにして持ち生まれてしまった。
────故に、彼は女性として育てられ続けてきた。神に舞を捧げるために、自らの男たる全てを切り落とし……否、人間性の全てを切り落として。あくまで神に仕える存在である、と。……心に一つ、男として生まれたことへの憂いを隠しながら。
そんな中、彼は一人の天才(天災)に出会う。
幼い頃から天狗に育てられたという人。戦うことを定められたかのような天賦の才を持つ人。周りを風のように引っ張っていくカリスマ性を持った人。
───そんな、男性として育てられ戦ってきた女性、源義経に彼は恋をした。
馬鹿なことを、と自分でも思った。自らの役目を手放してまで、かの武将に心も体も捧げるつもりはない、と。……それでも、一度抱いた想いは止まらなくて。愛しくて。
────こうして、女として育てられた男と男として育てられた女の、確かな形の関係が出来上がったのだった。

穏やかで常に主を立て、自らは一歩引くといった男性。立てば芍薬座れば牡丹、歩く姿は百合の花……といったような大和撫子相応の対応力を見せるが彼はあくまで男である。自身は男として生まれたし、そもそも自分自身の捉え方も「男」として捉えている。あくまで女として育てられてきた以上、立ち振る舞いが女性のそれというだけで。
それ故、戦闘では男らしい姿を見せることも少なくはなく、服に隠れて見えないが身体の体格や筋肉もしっからと鍛え上げられているし、フリーの時ではありのままの自分である男としての振る舞いを見せることも少なくはない。
義経を心の底から愛しており、彼女の為ならば何処までも深みに身を落とす覚悟。仮に途中で落ち別れることがなければ文字通り、地獄の底までとついていく覚悟であった。……それ故か、源氏と北条に対して些か苦手意識を抱いている。
なお、彼が最も力を発揮するクラスはキャスター。舞踊も神道もフルパワーで扱うし、初音の鼓も宝具で持ってくる。

絆1「貴方様の思うがままに。私になんなりと申し付けて下さいませ」
絆2「白拍子を舞ってほしい、ですか。ええ、なんなりと」
絆3「ここまで私をおいて下さった貴方ならばお分かりでしょう。私は……僕は男です。身も、勿論心も。その上で、僕をお側においてくださいますか?」
絆4「私のことを更に知りたい……ええ、ええ。何のお話をいたしましょうか。私の生涯の話?それともこの狐耳についてのお話?それとも────我が、最愛なるお方。義経様についてのお話でしょうか」
絆5「初めに私は、自らの性を偽った上で貴方様にお仕えしました。次に私は、己が狐であることを隠しました。そのような浅ましい私を今この時まで仕えることを許して下さったこと、その御心に感謝を。────どうか最後まで、私を身を守る槍として扱い下さい、マスター。今度こそ、守り抜いてみせましょうぞ」
会話1「ただあるがままの時を過ごすというのも良きものであるでしょうが、今は戦時。動かねばなりますまい」
会話2「主従関係……ええ。重々承知しております。私は貴方様の使い魔、貴方様は私の主人……ええ」
会話3「そうですね、この身に溢れる気は確かに妖狐のもの。……恐らくは十何代、何十代にも渡る隔世遺伝なのでしょう。ここまで血を色濃くするなど、思いもしませんでしょうが」
会話4「ああ……義経様、貴方様も此処にいらっしゃったのですね……ええ。確かに嬉しくは感じます。ですが、あの義経様は私と出逢う前の義経様。なれば、互いに旧知であるという程度に留めておくべきでしょう」
会話5「巴の午前様……ええ、わかっております。あの方の身に燻り続ける、激しい義経様への憎悪は。どうしようもありません。止めることなど許されません。……ええ、痛いほどわかります。私も、そうでありますから」
会話6「あら、彼の方がかの大妖狐たる金毛白面九尾、玉藻の前殿ですか?……とてつもない陽の神気。まさか、天照大神の写身だったとは。驚きですわ」
会話7「……御恥ずかしながら、私も一人の男。どうやら世間一般でいう『ロマン』というものは私も感じるタチだったらしく……あの方、バベッジ卿といらっしゃるのでしょう?……とても、とてもあの変形機構には心を惹かれるのです……!」
会話8「あら、常陸ぼ……はい?『その事はどうか内密に。拙僧は弁慶と申します故』……?……ああ、そういうことですか。あなたも、私と同じく義経様を……」

好きなこと「まあ、義経様の事についてお聞きしたいと?ええ、承りました。僕の思うまま、感じたままを貴方様に伝えましょう。いえ、言葉だけでは足りませぬな。自慢ではないですが、僕の舞は美しいものとされていますから、所々舞も加えて義経様のことを数時間程度お話いたしましょう!」
嫌いなこと「……源氏、北条、頼朝。……あの者らに出会った際に、我が身に宿る狐の陰気を抑えつけられる自信がありませぬ。悪いことは言いませぬ。召喚されたのであればどうぞ、僕の側に近寄らせないようにして下さいませ」
聖杯について「───尊き日々。忘れ難い日々。それは、私の心の中に眩しく輝き続けるもの。……ですが、それを求めることはありませぬ。私は、ただの亡霊なのですから」

召喚「静御前、貴方様の呼びかけにて参上いたしました。───貴方様のお名前を、お聞かせくださいませ」

  • 最終更新:2020-05-15 23:22:36

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