ヒュラス

【クラス】アサシン【真名】ヒュラス
【性別】男性【身長・体重】160・51【属性】混沌・善
【ステータス】筋力D+ 耐久C+ 敏捷B 魔力A+ 幸運E 宝具A
【クラス別スキル】
気配遮断:A
泉のニンフ達に拐われ、姿を隠された彼は終ぞ誰にも見つかることがなかった。何年も探し続けたその土地の人々にも、そして………かつて愛していたギリシャ最高位の大英雄にも。
【ユニークスキル】
紅顔の美少年:A
人を惹き付ける美少年としての性質を示すスキル。男女を問わずに対しては魅了の魔術的効果を持つ。対魔力スキルで回避可能。持ってなくても抵抗する意思があれば、ある程度軽減することが出来る。
届かざる意志:B
────伝承に曰く。泉に引き摺りこまれたヒュラスは必死に助けを求め叫び声をあげるも誰にも届くことがなく、また人々やヘラクレスの探し求める叫び声も届かなかったという。
自分を対象とした精神干渉に対してこのスキルのランク値分の抵抗と減衰を齎すも、霊体化を解かなければマスターと念話が出来ないというスキル。
空色の接吻(被):A
恋故に竜と転じた東洋の娘の持つ焔色の接吻と似て非なるスキル。あちらと違い、ヒュラスが自分からマスターにキスするかどうかによる。
キスをしてしまえば、そのヒュラスの姿に見惚れたニンフ達に癒しの水と一時的ではあるがステータスアップの水が大量に瓶入りで与えられ、された側への嫉妬で呪いの詰まった水も大量に瓶入りで届けられる。
欠点というか、アサシン自身人間不信でなによりキスなんてものをしたりするのは有り得ないという理由で徹底的なまでの拒否をする。触るなバーカ!
【武器】
大量の腕と水 後述する宝具によるもの。ヘラクレスの弓矢持ちを務めたこともあってからか、弓の扱いにも些かの腕はある。

【宝具】
『聞こえぬ声、融け逝く私、抱きしめる女(ヘルプミー・フー・クライ)』
ランク:A 種別:偏愛宝具 レンジ:0〜40 最大捕捉:40人
伝承には、ヒュラスは水汲みに泉を覗き込んだ際、彼の姿に惚れ込んだ多くの水辺のニンフ達の手によって引き摺り込まれ、そのまま二度と地上に帰ることはなく、彼女達の夫として生きていくことになったという。……その伝承と語られることのなかった「その後」による宝具。
まず最初に端的に言うと、彼は純粋な人間ではない。ニンフ達という妖精と過ごしてきたことで、人が住める場所ではない水底で過ごしてきたことで、そしてニンフ達の手によって『人間』よりも『妖精』にとても近しい存在として置換されてしまっている。
第一に、『水辺の妖精』に近しくなったが故に水の生産とそれを転用した扱いができる。ウォーターカッター、水を利用した弓矢や刀剣作成、水による打撃や溺死など扱い方は様々。第二に、アサシンを引き込んだ大量のニンフ達の腕は今もなおアサシンに付き纏っており、普段から非実体でアサシンの身体にべたべたと付き纏ってはいるが、一度アサシンがお願い(命令)することでその腕は実体化し、彼の命に従って動く。……もっぱら敵を拘束したり引き裂いたり、崖に捕まることに使われる。
更にこれは真名解放をしない状態であり、真名解放を行った場合は周りのニンフ(妖精)達による異界化とアサシン自体の心象風景によって、美しい水の庭園を作り上げる。勿論、その水はアサシンは操れるし、ニンフ達もある程度独自に操作が出来る。……水の量が量なので、砲撃と言わんばかりの威力も放つことが出来る。勿論、真名解放は固有結界と同等の魔力消費を必要とするのだが。
【解説】
非道な王、テイオダマスの息子であり、その王を殺した大英雄ヘラクレスの従者。そして、類稀なる美少年でありヘラクレスと深く愛し合っていたという。
ヘラクレスがアルゴノーツの一員として乗船していた頃、彼もまた従者として船に乗っていた。あるとき、アルゴノーツがキアノスという土地に上陸した際、彼は泉に水を汲みに行った。そこで彼の美しさに惚れたのが水辺のニンフ達だ。彼を得たいと思ったニンフ達は、彼が水を汲もうと泉に手をつけた瞬間、その腕を掴んで引き摺り込み、そのまま水底に沈めてしまう。
ヒュラスは必死に叫び、手を伸ばしたが誰にも届く事は無く、後にヘラクレスがヒュラスの不在に気付き探し回った時も、ヘラクレスの要請によりキアノスの土地の人々も総力を挙げて探した時も、水底にいたヒュラスの叫び声は届かず、地上の人々とヘラクレスの叫び声も届く事は無く、ヘラクレスはヒュラスを取り戻すことは叶わなかった。………また、この時ヘラクレスが探し続けたが為にヘラクレスはアルゴノーツに置いていかれたという。
そうして、ヒュラスはニンフ達の夫となった。彼女達に愛され、彼女達の手によって、永久を生きていけるように身体を作り替えられて、必死に逃げようとしても捕まって引き摺り込まれて逃げられない日々。誰も助けはこない。届かない。
そんな、正気を削るかのような日々を送った彼は、最後に残った「自分」という存在を無くしてしまうことだけは恐ろしくなって。完全に人でなくなる前に命を絶ち、その生を終えた。
ハキハキといつも笑顔で喋る美少年。どんな苦境でも笑顔でいることを大事であると言わんばかりの笑顔である。マスターの言うことにも素直に従い、何を命じられても「はい」と答える。
………その本性はとてつもない他者不信であり、人を愛すことを怖がる臆病な少年。
どれだけ手を伸ばしても誰も助けてくれず自殺する機会が訪れるまで水底でずっとニンフ達の機嫌を伺ってきた彼の精神はとっくに擦り切れており、ニンフは勿論他の誰も心の底から信用しようとしていない。マスターの命令に従うのはそうしていれば楽だから。少なくとも自分が裏切られることはないだろうという思いからである。
故に、自身の心の内を明かすことは苦手であり、愛してくれた人すらも自分を見つけられなかったことから誰かを愛し、愛されることに極端な拒否感を抱くようになってしまった。自身の顔が嫌いで現界する度に人知れず傷つけようとするも周りのニンフ達の手がそれを許さない。それどころか普通に過ごしていても身体に纏わり付き、耳に愛を囁き、目に肢体をもって誘惑する姿の感覚が離れないのだから。
………彼に愛を与え、それが通ったとき。彼もまたもう一度人を愛せるようになるのかもしれない。

  • 最終更新:2020-04-04 18:58:55

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