ケルトハル・マク・ウテヒル

【CLASS】ランサー
【真名】ケルトハル・マク・ウテヒル/Celtchar Mac Uthechar
【性別】男性
【身長・体重】185cm・72kg
【属性】秩序・中庸
【ステータス】筋力B 耐久B 敏捷A+ 魔力C 幸運E 宝具A+

【保有スキル】
対魔力:C
第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。

心眼(真):B
修行・鍛錬によって培った洞察力。窮地において、その場に残された活路を導き出す戦闘論理。

勇猛:A
威圧、混乱、幻惑といった精神干渉を無効化する。また、格闘ダメージを向上させる。

血の追撃:B
気配感知と離脱行動を行う相手に攻撃する能力の複合スキル。血を通わせている生物の気配を遠距離から察知し、同ランクの気配遮断を無効化する。加えて、同ランク以下の『仕切り直し』を無効化し、戦闘の続行を強要して攻撃判定の機会を得る。
相手が負傷している場合だと、ランサーの宝具によってランクがAまでに跳ね上がる。

騎士の誓い:A
ランサーが生前に誓ったゲッシュ。マスターが使用しる令呪の回数によって、以下の効果を得る:一つ目の場合、ランクB相当の「頑健」スキルが付与される。二つ目の場合はステータスには反映されていない「第四の宝具」が解禁される。そして三つ目は「第三の宝具」最大開放である、

【宝具】
黒漆の魔纏(ドゥヴ・リン)
・ランク:C
・種別:対人宝具
・レンジ:1〜2
・最大捕捉:1人
ケルトハルの槍に纏わりつく黒い鞘。
実は軽い魔術によって加工した黒い液体状の毒で、応用次第では液体を伸ばす、穂先の軌道を曲げる、枝状になって刃を分散させるなど生物のような動きを取り、リーチの長さを含めた要素より強くする。加えて、相手に毒によるダメージを与える副次的な効果も得られるなどして白兵戦には非常に優秀。
しかし、本質は槍本来の能力を封じ込めるところにある。

慄く紅血兇刃(ルイン・クリヴァル)
・ランク:B
・種別:対人宝具
・レンジ:2〜4
・最大捕捉:1人
ケルトハル・マク・ウテヒルの持つ魔槍ルインが由来。「クリヴァル」はルインの別名。
真名解放により槍の穂先のみを解放し、相手に突き刺す事で血液に呪詛を送り、内部から刃と化した血液を突き破らせる。この呪詛は穂先で負傷させれれば効果を発揮できるが、その場合だと傷口の治癒阻害と、呪いの侵蝕による継続ダメージしか与えられないので即効性はない。
更にこの宝具は魔力が通る場所であれば肉体以外にも干渉が可能で、地脈のある場所に穂先を突き立てれば呪詛によって魔力の奔流が乱され、鍾乳石のような突起物を出現させる事ができる。しかし、この方法は地脈を傷つけてしまうので、あまり使いたがらない。
使い所を誤ってしまうと、呪詛が自らに返って襲いかかる危険性を含んでおり、生前はこれが原因で死去しているので、同じ過ちを踏まない為に当人は注意を払っている。

嘯く破局凶星(ルイン・アラドヴァル)
・ランク:A++
・種別:対軍宝具・対都市宝具
・レンジ:1〜80
・最大捕捉:600人
ケルトハル・マク・ウテヒルの持つ魔槍ルインが由来。「アラドヴァル」は殺戮者を意味するルインの別名。
『黒漆の魔纏』を完全に解放し、炎を纏わせて相手に投擲する宝具。
槍を覆う炎は対象を燃やすのではなく超高温度の熱と呪詛によって熔かす性質を持っており、鞘で封じ込められていた影響か炎は黒色に染まっている。
真名を開帳すると対軍宝具規模の破壊を巻き起こし、槍の着弾地点から中心にかけて燃焼と融解を引き起こす。撒き散らされた炎には呪詛が含まれており、一度引火すれば表面からものの数分で骨まで融解する。しかし、能力を解放するに至ってランサーは腕一本を犠牲にする必要があるので、実は多用できない。
最大出力を引き出すと、対都市規模の威力を発揮できる代わりに、自身の霊核を燃焼させる。実質、自爆宝具に等しいが、対城宝具すら上回る威力を誇る。
ランサーは余りの危険性故に宝具の使用を良しとしておらず、使用を強制したい場合は令呪を用いらなけれならない。

【解説】
アイルランド神話のアルスターサイクルの英雄で、アルスター王国の赤枝騎士団の一人。その存在は『マク・ダトーの豚』などに登場し、「灰色で背が高く、恐ろしいアルスターの英雄」として語られている。
『クーリーの牛争い』の際には「九日の衰弱」と呼ばれる病に伏すも、後に復帰してコンホヴァル・マク・ネサと共にコナハトで捕虜となっていた8人の女性を救出した。
『ケルトハル・マク・ウテヒルの最期』では、自身のゲッシュに従い、ケルトハルの妻と閨に入ろうとしたアルスターの富豪ブライを殺害した代償と贖罪の為に、自らに「アルスターを三度の危機から救う」ゲッシュを課している。
一度目の危機は、甥のクー・ロイを殺された復讐心で攻め入ったコンガンフネスの討伐を命じられる。武器を一切通さない鋼のような肉体を持っていたコンガンフネスを計略を以って討ち倒し、アルスターの危機を救っている。
二度目の危機は化け犬となって人や家畜を襲っていたルフ・ドンの討伐。これも無事に討ち取る。
後にコンガンフネスの墓から三匹の子犬を保護し、その内の黒い犬はケルトハルが引き取り、赤い犬はマク・ダトーに渡し、班模様の犬は鍛冶屋のクランに引き渡された。
そして三度目の危機は、突如として凶暴化したケルトハルの黒い犬のダイルクーの討伐。強力な猟犬として指導したダイルクーとの戦いは長期戦となり、最後はケルトハルの槍の刺されて終わりを迎えた。しかしこの時、ダイルクーから滴った血がケルトハルの身を貫いた。
三度目の危機に瀕したアルスターを救った騎士は、自らが課したゲッシュを守り、最期は自らが育て、自らで命を奪った愛犬と共に生涯を終えた。

余談だが、赤枝騎士団の中では古参の一人。

【人物】
青灰色の髪と、同色の装束を身に纏った黒槍の騎士。
基本的に単独行動を取ろうとする一匹狼で、言動もやや粗暴ながらもクールな雰囲気を漂わせる。タバコが似合う男性。
基本的にマスターの命令には従う方針を取っており、無用な殺生を命じられても嘆息はするものの行う。これはゲッシュ並びに契約を重きに置いている為、いかに傲慢・陰湿・身勝手なマスターであっても裏切る事はまずない。
ケルトの戦士特有の「昨日の友は今日の敵」の感覚で生きており、親しい間柄の相手であっても武器を向ける。しかし逆に、戦闘時でなければ親しくなる事もあるかもしれないが、ケルトハルは単独行動が好きなので余り絡もうとしないかもしれない。
当人は隠しているが、実は大の犬好き。犬を愛でている時は少しだけ優しげな表情を垣間見せる。
聖杯への望みは「ダイルクーの真実」。生前、何故突如として凶暴化してしまったのか、その真実を知るべく聖杯戦争に身を投じている。

【能力】
赤枝の騎士団という事もあって実力は折り紙付き。アルスターサイクル随一の実力を持つクー・フーリンにも引けを取らない。
猟犬の如き敏捷と追跡能力、そしてあらゆる場面を機転で対応できるなど、熟練の戦士として能力を兼ね備えている。
自身に「白兵戦しか脳がない」という評価を下しているが、その白兵戦において高い技量を誇っており、生前でも肉体に武器を通さなかった敵を二度下しているので、相手の弱点を探る観察力も優れている。
戦闘時は黒い鞘を纏わせた槍を振るい、上述にあるような方法で翻弄する。唯一、魔術面での耐性がやや低い弱味があるが、上述の第二宝具を用いて魔力を乱す戦法も取れるのであながち弱味という訳でもない。

【セリフ】
「ランサー、ケルトハル・マク・ウテヒルだ。俺に今後の方針と命令を下してくれれば、こちらはこちらで上等な結果を献上してやる」

「……ふん、了解だ。ソイツを始末すりゃいいんだな」

「運に見放されたと思って、大人しくくたばりな。コイツ(槍)は当たりどころが悪ければのたうち回る程度には苦痛を呼ぶからな……身のためだ。苦しまずに息の根を止めてやる」

「牙を残せ──── 『慄く紅血兇刃(ルイン・クリヴァル)』」

  • 最終更新:2020-10-30 13:56:21

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