オデット

【CLASS】ランサー
【真名】オデット・ピエリーナ・レニャーニ
【出典】史実・イタリア、オペラ『白鳥の湖』、あるいは白鳥にまつわる民間伝承
【性別】女性
【身長・体重】171cm・55kg(『白嘴』装着時)/154cm・42kg(通常時)
【属性】秩序・善(地/人)
【スリーサイズ】72(A)-52-75
【CV】早見沙織
【イメージソング】私とワルツを/鬼束ちひろ
【ステータス】
筋力C 耐久D 敏捷B 魔力C 幸運A 宝具A

【クラス別スキル】
対魔力:C
第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。

【固有スキル】
魔力放出(氷):C
武器に魔力を帯びさせ、瞬間的に放出することによって能力を向上させる。いわば魔力のジェット噴射。
ランサーの魔力は氷の属性を宿しており、放出の際には凍てつく吹雪として顕現する。

心眼(真):B
修行・修練によって培った洞察力。
ランサーは「プリマ・バレリーナ・アッソルータ」の称号を与えられた初のバレリーナであり、そこに至るまでの道のりは並大抵のものじゃなかったとされる。
ランサーと同じ称号を持つバレリーナは現在に至るまでわずか13人しか存在しない。

虚実融合:A
複数の霊基が融合していることを示すスキルの1つ。ランサーの場合は現実にいた人間と虚構の存在が混ざっている。
幻霊が持つイメージ補正によってランサーのステータスは大きく上昇している。
また、白鳥にまつわる逸話との習合も果たしている。
ランサーがこのスキルを得たのは彼女が『オデットとオディールを演じるのは同一人物』という慣例を作ったのが大きい。

舞台作成:A
キャスターの陣地作成に類似したスキル。自身が真価を発揮する舞台を作り出す。
陣地作成で作り出されるのが自身を守るための陣地としたら、こちらが作り出す自身が攻め込むための陣地。
かの森の賢人、無貌の王、緑の弓兵がその異名の如く森での戦いを得手としたように、自身にとって有利となる環境を作り出す。
ランサーが作り出すのは吹雪に閉ざされた真冬の湖。
内部では敏捷がA+になり、逆に敵対者に対しては雪による視覚阻害と気温低下による敏捷・筋力・耐久の1ランクダウンというバッドステータスを付与する。


【宝具】
『白鳥輪舞(グラン・フェッテ・トレンタドゥーエ)』
ランク:A 種別:対人舞踏 補足:1人 レンジ:1〜5
ランサーが生前成し遂げた32連続回転技巧。
英霊となってからは更に昇華しており、跳躍した後に空中で32回転し、それによって生じた運動エネルギーを纏めて相手に叩き込むという絶技となっている。
可憐にして華麗、その見事な演舞は美を理解する感性を持つ者に強烈な魅了効果を与える。


『演・白鳥礼装(スヴァンフヴィート・イースフォグル)』
ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:自身のみ
大神オーディンから授かった白鳥の衣。
これにより、ランサーは飛行能力を有し、高速機動を可能とする。
舞台作成を使用していない状態では、この宝具に機動性の大半を依存している。
この宝具の真価は「大神オーディンの加護」である。
この加護によりランサーの精神と肉体は絶対性が保たれ、精神に影響を与える魔術や能力の類をシャットアウトし、肉体はCランク以下の物理攻撃を弾き、カロリーを大量に摂取しても体型はほぼ変化しない。
―――これはスキルによって獲得したものであり、大神オーディン自ら賜ったものでは無い。
そのため本来の『白鳥礼装(スヴァンフヴィート)』からはランクも効果も低下している。

【Wepon】
『白嘴(ビッケ・ビアンコ)』
ランサーが両足に纏う銀のバレエシューズ。
バレエシューズと言う割には大きく、堅く、鋭く、重く、どちらかと言えば具足のような様相を成している。


【解説】
イタリア、ミラノ出身のバレリーナ。
ロシアのサンクトペテルブルクにあるマリインスキー劇場に存在していたロシア帝室バレエ団で『プリマ・バレリーナ・アッソルータ』というバレリーナの中でも最高位の肩書きを9年もの間保持していた。
それまで14回が限度とされていたフェッテという回転技巧を32回まで引き上げグラン・フェッテ・ロン・ドゥ・ジャンブ・トゥールナンという技にまで昇華させた人物。本人曰く「足の裏ではなくつま先で回るんです」とのこと。
また彼女を象徴するバレエ演目の一つ『白鳥の湖』。は当初は踊り手や指揮者、振り付け師に恵まれず、衣装や照明の欠品や破損などの理由から作曲者であるヒョードル・チャイコフスキーの書斎で埋もれていた。
それを振り付け師・マリウス・プティパと共に演じきり『白鳥の湖』を『くるみ割り人形』や『眠れる森の美女』に並ぶ「世界三大バレエ」にまで押し上げた。
彼女がいなければ、世界三大バレエという概念は存在しなかったのかもしれない。
バレエ団を引退した後も、自身の母校であるスカラ座バレエ学校の運営委員会に20年間所属し、死の4ヶ月前までバレエに関わる人生を送った。
また『オデットとオディールを1人2役で演じる』という慣例を作り、それも含めて現在に至るまで『白鳥の湖』というバレエは彼女の演技が基準となっている。
白鳥の湖、ひいてはバレエという文化に大きな貢献を果たし、死の間際までバレリーナの育成―――もっと言えば、バレエの発展に生涯を捧げた偉大な女性。
本来であれば彼女単独で英霊と成り得たが、現在では幻霊であるオデットとの融合を果たしている。
オデットは彼女の中でも特別な存在であり、彼女と出会えたことは英霊の座に召されてからの出来事の中でも最も大きな出来事であった。
「あの子を置いていくことは出来ません」
そう感じた彼女はオデットの融合を果たし、その霊基の名に彼女の名を刻み込んだ。
今もなお、彼女はオデットの名を名乗っている。
自身の半身とも言えるその名を後世に残すために。

■オデット
『白鳥の湖』のヒロイン。悪魔ロードバルトがかけた真実の愛の呪いにより深夜のある時間を除いて白鳥に替えられた悲劇の女性、
狩猟に訪れたジークフリート王子に見初められ、彼に永遠の愛を誓われるが、悪魔の策略によってその愛は彼の娘であるオディールに奪われる。
ロードバルトの仕打ちに激怒した王子はオデットに許しを乞い、自身の誠意の現れとして悪魔ロードバルトを打ち倒す。
悪魔は倒れたが呪いを解けず、そのことを嘆いた王子とオデットは湖に身を投げ来世で結ばれることを願った。
ピエリーナにとって最大の理解者で、姉のような親友のような関係性を築いている。
今の彼女の戦闘力はオデット由来のものが多く、彼女が3騎士として選ばれるような武勇を身につけたのは「自分が悪魔を倒していたら呪いは解けていたのかもしれない」という後悔から来るもの。
今はピエリーニャの中で眠りについているが、オデットの魂は今も彼女の中で生き続けている。

【人物】
白く凍りついた湖面のような髪にアイスブルーの瞳を持つ純白のドレスを纏う美少女。
一言で言えば偶像(アイドル)という概念を象徴するような人物。
銀盤に咲く真白き花、清廉かつ可憐な心持つ白き乙女。
明るく朗らか、誰にでも愛想よく接する物腰柔らかな女性。
努力家でひたむき、何に対しても物怖じすることなく挑むチャレンジ精神を持つ。
基本的に前向きかつポジティブで何事にもへこたれないが、マチルダ・クシェシンスカヤと言うバレリーナとのバレエ団内における勢力闘争に疲弊してバレエから身を引くような繊細な一面も。
当時の彼女はバレエを闘争の道具とすることは避けたかったのだろう。
また、バレエに人生を捧げたためか恋愛関係での情緒が未成熟。オデットの影響もあって恋に恋するロマンチストとなっている。
ただしオデットの最期から王子やそれに準ずる人物にはやや抵抗があり理想のタイプは「王子様とか特別なことは求めないから優しくて思いやりがある男性」
一度の恋に人生を捧げたオデットの影響もあって生前の自分に思うことがあるため、サーヴァントとしての身体を得た現在では現世での生活を満喫している。
甘いものに目がなく、少女漫画が好きな女の子――今の彼女を端的に説明するならその言葉が一番的確だろう。
総括すれば「どこにでもいる普通の少女」
そんな彼女がステージの上で人々に笑顔を振りまき魅了する―――それは、どこまでも偶像(アイドル)というのにふさわしい在り方と言えるだろう。
聖杯に賭ける願いは「過去に戻ること」
オデットとの出会いで彼女の意識は変革を遂げた。
過去をやり直すのではなく、自らの意思を持ってのマチルダとの決着を彼女は望んでいる。
それが、人々に惜しまれるのが分かりつつ自らのエゴでバレエから身を引いた己に出来る最大の償いと信じているため。
その結果として自身が再び引退することになっても構わない。
それが、彼女が彼女を愛する人々(ファン)に偶像(アイドル)として出来る全てであると信じているから。


好きなもの:バレエ、クラシック音楽、甘いもの、少女漫画
嫌いなもの:辛いもの、女性同士の水面下での戦い
天敵:マチルダ・クシェシンスカヤ、オディール
趣味:バレエ、鼻歌、マスターとのお喋り
特技:バレエ
一人称:私
二人称:貴方
三人称:貴方達

「サーヴァント・ランサーよ。貴方が私のマスターかしら?」
「私は一人では踊れない。振り付け師というパートナーがいるからこそ、踊り手(わたし)は輝けるの。これからも、良きパートナーであってちょうだいね。マスター」
「シンデレラがいるのか? 私もかつてはシンデレラだったの……私が演じたオデット以外の人と知り合えるなんて嬉しいなぁ……」灰被りのエラに対して
「ベートヴェンがいるのにチャイコフスキー先生がいないなんて……」ベートヴェン/トルネンブラに対して
「ワルキューレ……このドレスは貴方達の服が下になったのよね。素敵な衣装を本当にありがとう」
「ドン・ファン様がいらっしゃるの? ええ、彼はバレエの題材にもなっているから。私が踊ることはなかったけれど。話通りの素敵な殿方だわ」ドン・ファンに対して
「さあ、ご覧遊ばせ? 膝を曲げて(プリエ)……足を伸ばして(タンデュ)……そして、飛ぶ(ロンドゥ)! 『白鳥輪舞(グラン・フェッテ・トレンタドゥーエ)』!!!! 少し、はしたなかったかしら」
「オデット、私に力を!」「さあ、ここからが本番よ!」
「刺すわ!」「貫くわ!」「ええ!」
「もうカーテンコール? まだ踊り足りないのだけど」

  • 最終更新:2020-04-21 18:39:53

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